ビャクジュツ 白朮

ビャクジュツ(白朮)の効能・成分|生薬の種類

漢方的なヒャクジュツ(白朮)の効能には

  • 健胃:胃の機能を高める作用
  • 整腸:腸の働きを整える作用
  • 利尿:尿の排出を促す作用

といった効能があり、薬理作用として挙げられているのが、

  • 健胃作用
  • 利尿作用
  • 鎮静作用
  • 血糖降下作用
  • 抗潰瘍作用
  • 抗炎症作用

などがあります。

 

体に溜まった水分の滞りなどで起きる消化力の低下や冷え、むくみ、下痢、喘息といった症状に用いられる漢方薬に用いられる生薬の一つとされています。
消化力を助けるという働きから胃腸薬や滋養薬などに配合されている生薬でもあります。

 

胃の働きを助けながら代謝機能の働きを促すのに用いられます。

 

類似生薬として蒼朮(ソウジュツ)がありますが、白朮(ビャクジュツ)が発汗作用を抑えて利尿を促し水分を排出させるのに対して、蒼朮(ソウジュツ)は発汗作用で体内の水分を排出させるという違いがあります。

 

ヒャクジュツ(白朮)のむくみへの作用

ヒャクジュツ(白朮)の効能の一つでもある利尿作用によってむくみをとる効果が期待できるとあり、むくみの症状に処方される漢方薬に配合されることが多いです。

 

ヒャクジュツ(白朮)の副作用

発疹やかゆみなどの過敏症状や体質や症状に合わない場合の不調が表れる場合があります。
また、体を温める働きと利尿作用があるため、発熱時には脱水症状などに注意し避けるとあります。

 

ヒャクジュツ(白朮)に含まれる成分

ヒャクジュツ(白朮)の成分には

  • アセトキシアトラクチロン
  • アトラクチロン
  • アトラクチレノリド
  • 精油

などが含まれます。
アトラクチロンは嗅覚を刺激し、胃液の分泌を促す働きがあり、利尿や抗炎症作用なども認められています。白朮の効能に関わる成分となっています。

 

ヒャクジュツ(白朮)の味(性味)の特徴

生薬の性味・五気では

  • 温性:体を温める・興奮作用
  • 苦味:熱をとり固める作用で心に作用する、甘味:緊張緩和や滋養作用で脾に作用

以上に分類されます。

 

ヒャクジュツ(白朮)の原料

オケラやオオバナオケラの根や茎を乾燥させたものです。秋期に根や茎を掘りだし、水洗いをしたあと、皮を取り乾燥させます。

 

日本では本州や四国、九州に分布、中国の東北部や朝鮮半島にも分布する多年草の一つです。
中国ではオオバナオケラの根や茎を用いており、日本産のオケラの根茎は和白朮とされ、中国産のものは唐白朮とされています。

 

上述したように白朮と蒼朮は類似生薬とされていますが、現在はアトラクチロンを主成分としてアトラクチロジンを含まないものを白朮、逆にアトラクチロジンを多く含みアトラクチロンの量が少ないものを蒼朮として区別しています。

 

ヒャクジュツ(白朮)が使用されている主な漢方薬

  • 胃風湯(イフウトウ)
  • 胃苓湯(イレイトウ)
  • 越婢加朮湯(エッピカジュツトウ)
  • 越婢加朮附湯(エッピカジュツブトウ)
  • 化食養脾湯(カショクヨウヒトウ)
  • 加味帰脾湯(カミキヒトウ)
  • 加味帰脾湯(カミキヒトウ)
  • 加味逍遙散(カミショウヨウサン)
  • 加味逍遙散加川?地黄(カミショウヨウサンカセンキュウジオウ)
  • 甘草附子湯(カンゾウブシトウ)
  • 帰脾湯(キヒトウ)
  • 玉屏風散(ギョクヘイフウサン)
  • 啓脾湯(ケイヒトウ)
  • 桂枝越婢湯(ケイシエッピトウ)
  • 桂枝加苓朮附湯(ケイシカリョウジュツブトウ)
  • 桂枝加朮附湯(ケイシカジュツブトウ)
  • 桂枝人参湯(ケイシニンジントウ)
  • 桂枝二越婢一湯加朮附(ケイシニエッピイチトウカジュツブ)
  • 桂枝芍薬知母湯(ケイシシャクヤクチモトウ)
  • 五積散(ゴシャクサン)
  • 五苓散(ゴレイサン)
  • 滋陰降火湯(ジインコウカトウ)
  • 柴苓湯(サイレイトウ)
  • 防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)
  • 白朮附子湯(ビャクジュツブシトウ)
  • 防風通聖散(ボウフウツウショウサン)
  • 喘四君子湯(ゼンシクンシトウ)
  • 苓姜朮甘湯(リョウキョウジュツカントウ)
  • 茵チン五苓散(インチンゴレイサン)
  • キョウ帰調血飲(キュウキチョウケツイン)
  • キョウ帰調血飲第一加減(キュウキチョウケツインダイイチカゲン)
  • カッ香正気散(カッコウショウキサン)

などに含まれており、他にも多数の漢方薬に配合されている生薬です。
中でも胃の症状に向けた漢方薬が知られている傾向にあります。

 

胃苓湯(イレイトウ)

胃苓湯(イレイトウ)は食あたり、お腹の調子が悪く下痢やおう吐、腹痛といった症状に用いられる漢方薬の一つです。
胃腸に水分が停滞している時などに用いられるのが特徴です。

 

平胃散と五苓散を合わせた漢方薬です。

 

白朮(ビャクジュツ)以外では蒼朮(ソウジュツ)、沢瀉(タクシャ)、猪苓(チョレイ)、陳皮(チンピ)、茯苓(ブクリョウ)、桂皮(ケイヒ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)といった生薬が配合されています。

 

苓姜朮甘湯(リョウキョウジュツカントウ)

体をあたため、足腰の痛みを緩和、下半身の冷えが強い時などに用いられる漢方薬です。
体力があまりなく、尿量や排尿回数が多い場合などに用いられます。

 

白朮(ビャクジュツ)の他に茯苓(ブクリョウ)、乾姜(カンキョウ)、甘草(カンゾウ)といった生薬が含まれています。

 

白朮附子湯(ビャクジュツブシトウ)

手足の冷え、頻尿の場合でリウマチ、関節痛、神経痛などに用いられる漢方薬の一つです。

 

白朮(ビャクジュツ)の他に附子(ブシ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、甘草 (カンゾウ)といった生薬が含まれています。

 

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