カンゾウ 甘草

カンゾウ(甘草)の効能・成分|生薬の種類

カンゾウ(甘草)は多くの漢方薬に含まれる生薬の一つです。医療用の漢方薬の7割に含まれるなど非常にポピュラーな生薬として知られています。また薬効についても研究が進められていて、少しづつ解明がされており、様々な分野で活用されています。

 

漢方的なカンゾウ(甘草)の効能には

  • 健胃:胃の機能を高める作用
  • 鎮痙:痙攣を抑える作用
  • 鎮痛:痛みを鎮める作用
  • 去痰:痰を取る作用
  • 解毒:毒性を緩和する作用
  • 鎮咳:咳を緩和する作用

といった効能があり、薬理作用として挙げられているのが、

  • 抗炎症作用
  • 抗アレルギー作用
  • 鎮痛作用
  • 鎮咳作用
  • 解毒作用
  • 緩和作用

などがあります。

 

カンゾウ(甘草)は消炎効果が高いことから、化粧品などで肌荒れ予防やニキビ対策にも用いられる成分でもある他、緊張を緩和させる作用や他の生薬と配合されることで、他の薬物の効能を高める、毒性の緩和といった特性を持つことから、多くの漢方薬に含まれています。

 

他にも医療の分野では肝臓への解毒作用に用いられる他、ウイルス性肝炎の予防といった面でも期待されている生薬です。

 

カンゾウ(甘草)は「百毒を解す」と言われてきた歴史があり、抵抗力を高め急迫症状の緩和やストレス性の症状、抗アレルギー作用による皮膚の炎症(接触性皮膚炎など)の症状を改善するのみ用いられます。

 

去痰の作用も持つため、風邪などによる咳や痰を取る効果も期待できるとされています。

 

胃痛、胃痙攣、胃潰瘍、十二指腸潰瘍といった症状などにも用いられる生薬の一つです。

 

カンゾウ(甘草)の副作用

過剰摂取や長期服用すると、高血圧症、低カリウム血症、むくみなどの偽アルドステロン症が稀に表れるとされています。
また1日の最大許容量は5gが目安となっており、漢方薬に配合される場合には1日量で3g以下のものが多いです。(芍薬甘草湯は1日量で6g配合されているため、連用は避けるとあります。)

 

カンゾウ(甘草)に含まれる成分

カンゾウ(甘草)の成分には

  • グリチルリチン(トリテルペノイド系サポニン)
  • リクイリチン
  • リコリコン(イソフラボン系)
  • クマリン
  • アミノ酸
  • 糖類

などが含まれます。
特に注目はグリチルリチンです。カンゾウ(甘草)の持つ抗アレルギー作用や抗炎症作用、副腎皮質ホルモンなどの作用は、グリチルリチンを多く含むことで得られるとされています。

 

グリチルリチンは化粧品でも多く用いられてる成分で漢方薬としてだけでなく、化粧水、乳液、美白化粧品、ヘアトニック、ヘアローション、頭髪用化粧品など身近なものにも使用されている生薬です。

 

他にも酸化防止剤として、保湿剤として持ちられることもあります。

 

カンゾウ(甘草)の味(性味)の特徴

生薬の性味・五気では

  • 平性:温・寒のどちらにも属さない穏やかな性質を持つ
  • 甘味:血を補ったり緊張を緩めて痛みを除き脾に作用する

以上に分類されます。

 

カンゾウ(甘草)の原料

カンゾウ(甘草)はマメ科植物のカンゾウや同属植物(ウラルカンゾウ、スペインカンゾウなど)の根や茎を乾燥させたものを指します。
基本的に日当たりがよく、乾燥した砂漠地帯、河川流域や草原などに自生しています。

 

原産はアジア、ヨーロッパにひろく分布しており、漢方薬の生薬としての歴史も古いです。
古代エジプト、ギリシャ、ローマなどでも用いられてきた記録があり、中国最古の医薬書「神農本草経」では国老という名を与えられていると記されるほど、他の薬物と調和する性質から沢山の漢方薬に用いられています。

 

エキス自体は特徴的な匂いがあり、甘みが強いとあります。

 

カンゾウ(甘草)が使用されている主な漢方薬

など実に多くの漢方に配合されており、ここでご紹介している漢方薬以外にも配合されています。

 

甘草を多く含む漢方薬の種類

  • 甘草湯(カンゾウトウ):喉の痛み、激しい咳、口内炎といった風邪の症状に用いられる
  • 芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ):こむらがえりや筋肉のけいれんなど筋肉の痛みを伴う痙攣に用いられる
  • 甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ):不眠やイライラといった症状に用いられ、精神安定に働きかける
  • 小青龍湯(ショウセイリュウトウ):鼻水がひどい、アレルギー性の鼻炎などに用いられる
  • 人参湯(ニンジントウ):冷えやすく腹痛や下痢を起こしやすい時に用いられる
  • 炙甘草湯(シャカンゾウトウ):動悸や息切れといった症状に用いられる
  • 排膿散及湯(ハイノウサンキュウトウ):化膿症やニキビ、蓄膿症などの症状に用いられる
  • きゅう帰膠艾湯(キュウキキョウガイトウ):冷え症で出血傾向がある症状に用いられる

以上が甘草を多く含む漢方薬とされています。

 

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