マオウ 麻黄

マオウ(麻黄)の効能・作用|生薬の種類

マオウ(麻黄)は風邪症状の時などに飲む漢方薬の葛根湯、麻黄湯など多くの漢方薬に処方される重要な生薬の一つです。

 

また、医療用のエフェドリン塩酸塩の原料でもあるエフェドリンを含む生薬です。日本人の長井長義氏が麻黄から一つのアルカロイドを単離しエフェドリンと命名したという歴史があります。

 

漢方的なマオウ(麻黄)の効能には

  • 発汗:汗によって余分な水分などを排出する
  • 鎮咳:咳を鎮める作用
  • 利水:余分な水分を尿として外に排出するのを促す作用

といった効能があり、薬理作用として挙げられているのが、

  • 利胆作用
  • 交感神経興奮作用
  • 発汗作用
  • 鎮咳作用
  • 利尿作用
  • 解熱作用

などがあります。
注目は気管支喘息など呼吸器疾患全般に効果が期待できるエフェドリンを含むことが挙げられるのではないでしょうか。
また、むくみや悪寒、汗が出ないという症状に働きかける特徴があります。発熱、頭痛、咳、喘息といった症状に用いられる生薬とされています。

 

マオウ(麻黄)のむくみに関わる作用

発汗作用と利水による余分な水分の排出によってむくみの症状を緩和させる作用が期待できるとあります。

 

マオウ(麻黄)の副作用

麻黄は生薬の中では作用が強い部類に入るため、動悸、血圧上昇、興奮といった症状が表れる場合があり、エフェドリンが含まれていることもあり、高齢者の方などは注意が必要とされています。

 

マオウ(麻黄)に含まれる成分

マオウ(麻黄)の成分には

  • エフェドリン
  • メチルエフェドリン
  • プソイドエフェドリン
  • ノルエフェドリン
  • タンニン
  • フラボノイド
  • 多糖類

などが含まれています。これらの中でエフェドリンの特徴が大きく作用しているため、気管支の症状などに用いられることが多いです。
また、交感神経興奮作用によって血圧を上昇させるといった効能もあるので、血圧が気になる方には注意が必要となります。

 

この交感神経興奮作用は眠くなりにくいという特徴もあるようです。

 

マオウ(麻黄)の味(性味)の特徴

生薬の性味・五気では

  • 温性:体を温める、興奮作用を持つ
  • 辛・苦味:体を温め、発汗、発散作用がある、熱をとり固める作用

以上に分類されます。

 

マオウ(麻黄)の原料

マオウ(麻黄)はマオウ科のマオウ(シナマオウ、フタマタマオウなど)の地上茎を乾燥させたものを指します。中国北部の砂漠地帯に分布する古くからある植物でもあります。

 

葉は退化して鱗片状になっていて、高さは数十cmほどです。

 

マオウ(麻黄)が使用されている主な漢方薬

  • 杏蘇散(キョウソサン)
  • 烏薬順気散(ウヤクジュンキサン)
  • 越婢加朮湯(エッピカジュツトウ)
  • 越婢加朮附湯(エッピカジュツブトウ)
  • 葛根加朮附湯(カッコンカジュツブトウ)
  • 葛根湯(カッコントウ)
  • 葛根湯加川きゅう辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)
  • 桂枝越婢湯(ケイシエッピトウ)
  • 桂枝二越婢一湯(ケイシニエッピイチトウ)
  • 桂枝二越婢一湯加朮附(ケイシニエッピイチトウカジュツブ)
  • 桂枝芍薬知母湯(ケイシシャクヤクチモトウ)
  • 桂麻各半湯(ケイマカクハントウ)
  • 桂姜棗草黄辛附湯(ケイキョウソウソウオウシンブトウ)
  • 五虎湯(ゴコトウ)
  • 五積散(ゴシャクサン)
  • 柴葛解肌湯(サイカツゲキトウ)
  • 柴葛湯加川きゅう辛夷(サイカツトウカセンキュウシンイ)
  • 小青竜湯(ショウセイリュウトウ)
  • 小青竜湯加杏仁石膏(ショウセイリュウトウカキョウニンセッコウ)
  • 小青竜湯加石膏(ショウセイリュウトウカセッコウ)
  • 小続命湯(ショウゾクメイトウ)
  • 神秘湯(シンピトウ)
  • 秦ぎょうきょう活湯(ジンギョウキョウカツトウ)
  • 続命湯(ゾクメイトウ)
  • 防風通聖散(ボウフウツウショウサン)
  • 麻杏甘石湯(マキョウカンセキトウ)
  • 麻杏?甘湯(マキョウヨクカントウ)
  • 麻黄湯(マオウトウ)
  • 麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ)
  • よく苡仁湯(ヨクイニントウ)

他にも多数の漢方薬に使用されています。

 

マオウ(麻黄)を含む市販薬

マオウ(麻黄)を含む上述した漢方薬は市販薬でも販売されていて、名称が違う薬も販売されています。

 

麻黄湯(マオウトウ)

ツムラやクラシエ、第一三共、コルゲンコーワなど様々なメーカーから販売されています。
風邪の引き始め、寒気や発熱を伴う鼻風邪の時に用いられる漢方薬です。

 

麻黄の他に桂皮(ケイヒ)、杏仁(キョウニン)、甘草(カンゾウ)が配合されています。

 

葛根湯(カッコントウ)

こちらも漢方ではかなりメジャーです。葛根湯(カッコントウ)の他、カコナールなども葛根湯(カッコントウ)の処方となります。
ツムラ、クラシエなど名だたるメーカーが市販薬でも販売しています。鼻風邪、鼻炎や頭痛、肩こり、筋肉痛を伴う風邪の初期症状に用いられます。

 

発汗作用があり、比較的体力がある時に向いています。

 

麻黄(マオウ)の他に葛根(カッコン)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、甘草(カンゾウ)、大棗(タイソウ)、生姜(ショウキョウ)を含みます。

 

小青竜湯(ショウセイリュウトウ)

小青竜湯(ショウセイリュウトウ)は発汗作用があり、熱や腫れ、痛みを発散させる効能があり、鼻風やアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息、花粉症などに処方される漢方薬です。

 

上述の二つと同じく風邪の引き始めで鼻水がツライ時などに向いているとされています。

 

麻黄(マオウ)の他、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、半夏(ハンゲ)、五味子(ゴミシ)、細辛(サイシン)、乾姜(カンキョウ)、甘草(カンゾウ)を含みます。

 

マオウ(麻黄)を含む漢方薬の特徴

マオウ(麻黄)は発汗や鎮咳、関節痛、筋肉痛といった症状に用いられる漢方薬に用いられる生薬で、かなりメジャーな生薬でもあります。
特に麻黄湯、葛根湯などはお世話になったことがある方も多いかと思います。

 

ただしマオウ(麻黄)に含まれるエフェドリンはスポーツなどではドーピング検査などの規制物質でもありますので、麻黄湯、葛根湯などは注意が必要となります。
また、日本ではダイエットサプリメントなどにマオウ(麻黄)を配合することが禁止されています。

 

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