セッコウ 石膏

セッコウ(石膏)の効能・作用|生薬の種類

セッコウ(石膏)は植物ではなく、鉱物由来の生薬で「軟石膏」とも呼ばれます。天然の含水硫酸カルシウム(硬石膏は無水硫酸カルシウム)です。
同類生薬には方解石や長石、理石などが挙げられます。

 

漢方的なセッコウ(石膏)の効能には

  • 清熱:体に溜まった熱を冷ます作用で肺、胃、内臓から伝わり皮膚の熱を冷ます
  • 止渇:潤いを与え渇きを止める
  • 沈静:リラックスなど心を鎮める

といった効能があり、薬理作用として挙げられているのが、

  • 解熱作用
  • 消炎作用
  • 止渇作用
  • 血糖降下作用

などがあります。
温熱病に対する主薬として用いられるなど熱を取る作用が強いため、歯周炎や口内炎、胃熱の症状などにも用いられるとされています。
寒性薬の代表的な生薬の一つとなっています。

 

慢性的な頭痛や高血圧、めまい、肩こり、耳鳴り、神経症状、目の充血といった場合に用いられることが多いとあります。
基本は急な熱などを冷ますというのが特徴と言えそうです。

 

セッコウ(石膏)のむくみに関わる作用

冷やす作用を持つことから熱性疾患によるむくみなどに効果を表すとされています。他にも利尿作用によって余分な水分を排出する作用もあるとされています。

 

セッコウ(石膏)に含まれる成分

セッコウ(石膏)は天然含水硫酸カルシウムで砕けやすいのが特徴です。天然の結晶でもあり、水に溶かすと再び結晶化する場合もあります。
漢方に用いられる場合には繊維状石膏が使用されています。

 

この他、微量に二酸化ケイ素や酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化鉄などを含んでいます。

 

セッコウ(石膏)の味(性味)の特徴

生薬の性味・五気では

  • 大寒:体を冷やし消炎や鎮静の作用
  • 辛・甘味:体を温め、発汗、発散作用がある、緊張の緩和や滋養強壮作用を持つ

以上に分類されます。

 

セッコウ(石膏)の副作用

冷やす作用がとても強いため、実際に体内に熱がなく、冷やす力が弱いことによる熱には向かないとされています。

 

セッコウ(石膏)の原料

天然鉱物のひとつで、土壌などから見つかります。中国ではほぼ全土で産出、日本でも産出されます。純粋な硫酸カルシウムの結晶塊で、結晶の形によって軟石膏と硬石膏に区別されます。

 

他の生薬といっしょに煎じることでph値に影響を与えて、他の生薬の溶出を変動させることが薬効の決定に大きく関わっていると推測されています。

 

セッコウ(石膏)が使用されている主な漢方薬

  • 越婢加朮湯(エッピカジュツトウ)
  • 越婢加朮附湯(エッピカジュツブトウ)
  • 駆風解毒散(駆風解毒湯)(クフウゲドクトウ)
  • 桂枝越婢湯(ケイシエッピトウ)
  • 桂枝二越婢一湯(ケイシニエッピイチトウ)
  • 桂枝二越婢一湯加朮附(ケイヒニエッピイチトウカジュツブ)
  • 五虎湯(ゴコトウ)
  • 小柴胡湯加桔梗石膏(ショウサイコトウカキキョウセッコウ)
  • 小青竜湯加杏仁石膏(小青竜湯合麻杏甘石湯)(ショウセイリュウトウカキョウニンセッコウッコウ)
  • 小青竜湯加石膏(ショウセイリュウトウセッコウ)
  • 消風散(ショウフウサン)
  • 辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)
  • 竹葉石膏湯(チクヨウセッコウトウ)
  • 釣藤散(チョウトウサン)
  • 白虎加桂枝湯(ビャッコカケイシトウ)
  • 白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)
  • 白虎湯(ビャッコトウ)
  • 防風通聖散(ボウフウツウショウサン)
  • 麻杏甘石湯(マキョウカンセキトウ)

 

セッコウ(石膏)を含む市販薬

セッコウ(石膏)を含む上述した漢方薬は市販薬でも販売されていて、名称が違う薬も販売されています。

 

コタロー|桔梗石膏エキス錠

コタローから販売されている桔梗と石膏を用いたお薬です。去痰や排濃を促す効能があり、扁桃炎や咽頭痛などの症状に用いられます。
桔梗によって痰や膿を排出させ、石膏によって熱を冷ますのに働きかけるのが特徴です。

 

クラシエ|五虎湯(ゴコトウ)

クラシエから発売されている痰が出る咳の症状に用いる五虎湯(ゴコトウ)処方の漢方薬です。咳の風邪におすすめされており、テレビCMでも放送されていますね。

 

石膏の他に麻黄、杏仁、桑白皮、甘草を配合して構成されています。

 

セッコウ(石膏)を使った漢方薬の特徴

セッコウ(石膏)を用いた漢方薬は五虎湯(ゴコトウ)や小青竜湯(ショウセイリュウトウ)や大青竜湯(ダイセイリュウトウ)といった風邪の中でも咳、悪寒や発熱、体の痛みといった症状を和らげる漢方に用いられることが多いです。

 

セッコウ(石膏)が持つ、冷やす力を用いて熱性の諸症状に働きかけるというのが特徴と言えます。

 

他にも辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)のような鼻づまりを改善する目的の漢方や皮膚炎(アトピー性皮膚炎など)に用いられる消風散のような漢方にも用いられています。

 

防風通聖散(ボウフウツウショウサン)のような体の熱をとり余分な脂肪を燃やす力を高めながら便通を良くすることで肥満症や便秘、むくみを改善する目的の漢方薬にも用いられています。

 

生薬以外の石膏が使用されるケース

セッコウ(石膏)は生薬としてだけでなく、建築材としての石膏ボードなどにも使われますし、近年では石膏を使用したパックなどもエステなどで取り入れられています。

 

この石膏パックもむくみに効果的だとされており、メニューに加えているエステも多いですね。

 

美術館などの石膏像や医療用のギプス、黒板用のチョークなど身近なものにも使用されている鉱物です。

 

他にも豆腐の凝固剤として、さらにはビールの添加物としてなど、食品用途にも使用されています。

 

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