センキュウ 川きゅう

センキュウ(川きゅう)の効能・作用|生薬の種類

センキュウ(川きゅう)は冷え対策のための生薬として知られており、入浴剤の成分としても用いられることもある生薬です。
主に婦人科の症状などに対応する漢方薬に含まれることが多く、血行を良くし、貧血などの症状を改善することを目的とした漢方薬にも配合されています。

 

漢方的なセンキュウ(川きゅう)の効能には

  • 活血:血の流れを良くする
  • 止痛:痛みを和らげる
  • 駆お血(くおけつ):血液の流れを良くするのに促す
  • 補血:血の量を増やす・血を補う

といった効能があり、薬理作用として挙げられているのが、

  • 中枢抑制作用
  • 末梢血管拡張
  • 抗血栓
  • 鎮痙
  • 腸血流量増加
  • 皮膚温度上昇
  • 免疫賦活

などがあります。
頭痛やのぼせ、貧血傾向や冷えといった症状に適応するとされています。
そのため、風邪薬の内服液や婦人薬、滋養強壮保健薬などに配合されることが多いです。

 

また、貧血症や冷え症以外に胃腸機能の衰弱や生理痛、産前・産後の不調、高血圧といった症状に有効な生薬とされています。

 

冷えによって起きる痛みを血と気を巡らせることによって治療するといった時に用いられているようです。

 

センキュウ(川きゅう)のむくみに関わる作用

冷え症対策など血の巡りを促す作用があるため、血の巡りが影響するむくみの症状を改善させることを目的とした漢方薬に配合されています。

 

センキュウ(川きゅう)に含まれる成分

センキュウ(川きゅう)に含まれる成分には精油(ブチルフタライド・リグスチライド・クニジライド・セダノン酸など)が12%ほど含まれています。

 

センキュウ(川きゅう)の味(性味)の特徴

味は辛味があります。
生薬の性味・五気では

  • 温性:体を温める作用
  • 辛味:体を温め、発汗、発散作用がある

以上に分類されます。

 

センキュウ(川きゅう)の副作用

大量に飲みすぎると耳鳴りなどのぼせの症状やめまいを招く場合があります。他にも胃腸障害も報告されているため、胃腸が弱い方は服用に注意が必要です。

 

センキュウ(川きゅう)の原料となる植物

センキュウ(川きゅう)はセリ科のセンキュウの根茎を乾燥させたものを使用しています。高さ60cmほどになる多年草の一つで根茎に特有の香りを持つのが特徴です。

 

茎の先に白色の小さめの花を咲かせます。中国だけでなく、日本にも生息していて日本で用いられるセンキュウ(川きゅう)は国内栽培(北海道や東北での栽培も多い)のものが多くを占めています。

 

また、料理用のハーブであるラビジ(ヨーロッパ)、オシャ(北米)といった種類の仲間です。

 

センキュウ(川きゅう)が使用されている主な漢方薬

  • 胃風湯(イフウトウ)
  • 烏薬順気散(チョウヤクジュンキサン)
  • 応鐘散(オウショウサン)
  • 温経湯(ウンケイトウ)
  • 温清飲(ウンセイイン)
  • 加味四物湯(カミシモツトウ)
  • 加味逍遙散合四物湯(カミショウヨウサンゴウシモツトウ)
  • 葛根湯加川きゅう辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)
  • 響声破笛丸(キョウセイハテキガン)
  • 荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)
  • 荊防敗毒散(ケイボウハイドクサン)
  • 五積散(ゴシャクサン)
  • 五物解毒散(ゴモツゲドクサン)
  • 酸棗仁湯(サンソウニントウ)
  • 四物湯(シモツトウ)
  • 紫根牡蛎湯(シコンボレイトウ)
  • 滋腎通耳湯(ジジンツウジトウ)
  • 治打撲一方(ヂダボクイッポウ)
  • 治頭瘡一方(ヂヅソウイッポウ)
  • 治頭瘡一方去大黄(チズソウイッポウキョダイオウ)
  • 七物降下湯(シチモツコウカトウ)
  • 柴胡清肝湯(サイコセイカントウ)
  • 柴胡疎肝湯(サイコソカントウ)
  • 十全大補湯(ジュウゼンダイホトウ)
  • 十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)
  • 女神散(安栄湯)(ニョシンサン)
  • 清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)
  • 清上けん痛湯(駆風触痛湯)(セイジョウケンツウトウ)
  • 折衝飲(セッショウイン)
  • 川きゅう茶調散(センキュウチャチョウサン)
  • 疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)
  • 猪苓湯合四物湯(チョレイトウゴウシモツトウ)
  • 当帰飲子(トウキインシ)
  • 当帰散(トウキサン)
  • 当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
  • 当帰芍薬散加黄耆釣藤(トウキシャクヤクサンカオウギチョウトウ)
  • 当帰芍薬散加人参(トウキシャクヤクサンカニンジン)
  • 当帰芍薬散加附子(トウキシャクヤクサンカブシ)
  • 防風通聖散(ボウフウツウショウサン)
  • 抑肝散(ヨクカンサン)
  • 抑肝散加陳皮半夏(ヨクカンサンカチンピハンゲ)
  • 抑肝散加芍薬黄連(ヨクカンサンカシャクヤクオウレン)
  • 連珠飲(レンジュイン)
  • きょう帰調血飲(キュウキチョウケツイン)
  • きょう帰調血飲第一加減(キュウキチョウケツインダイイチカゲン)
  • きょう帰膠艾湯(キョウキキョウガイトウ)

 

センキュウ(川きゅう)を含む市販薬

上述した漢方薬は市販薬でも販売されていて、名称が違う薬も販売されています。

 

ツムラ|葛根湯加川きゅう辛夷

葛根湯加川きゅう辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)はツムラから販売されている市販薬で、鼻づまりや慢性鼻炎といった鼻の諸症状を緩和するためのお薬です。比較的体力がある方向けのお薬です。

 

使用されている生薬は川きゅう(センキュウ)以外に、葛根(カッコン)、大棗(タイソウ)、麻黄(マオウ)、甘草(カンゾウ)、桂皮(ケイヒ)、?薬(シャクヤク)、辛夷(シンイ)、生姜(ショウキョウ)といった種類が使用されています。

 

小林製薬|ナイトミン

小林製薬から販売されている市販薬で漢方処方の酸棗仁湯(サンソウニントウ)のお薬です。
仕事や家事などで忙しい方で心身の疲れによって眠りに関するお悩みを感じている方の休息をサポートしてくれます。

 

川きゅう(センキュウ)以外には酸棗仁(サンソウニン)、茯苓(ブクリョウ)、知母(チモ)、甘草(カンゾウ)といった生薬が使用されています。

 

全薬工業株式会社|アロパノール

抑肝散(ヨクカンサン)処方を用いた植物生薬製剤として販売されています。神経の高ぶりや緊張、不安感、イライラといった症状の緩和に働きかけるのが特徴です。

 

センキュウ(川きゅう)を使った漢方薬の特徴

センキュウ(川きゅう)は当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)や温経湯(ウンケイトウ)、きょう帰膠艾湯(キョウキキョウガイトウ)といった貧血や冷え症、生理異常などに用いられる漢方の他、頭痛や神経痛などを鎮める鎮痛作用を持った漢方、治打撲一方(ヂダボクイッポウ)のような打撲による無い出血や腫れ、痛みに効果を表す漢方などじつに様々な漢方に用いられています。

 

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