シャクヤク 芍薬

シャクヤク(芍薬)の効能・作用|生薬の種類

シャクヤク(芍薬)は美しい花を咲かせることで、園芸の分野でも人気の高い生薬です。薄いピンクや白といったエレガントな印象を持ち、牡丹などと並び高貴な花としての位置付けとなっています。

 

シャクヤク(芍薬)は生薬の中では代表的な痛み止めとして知られていて、多くの漢方に配合されています。
漢方薬以外で花びらはハーブやお茶で飲まれていますし、香水やフレグランスとしても用いられるなど、生活の中にも入り込んでいるのが特徴ですね。

 

漢方的なシャクヤク(芍薬)の効能には

  • 補血:血を補う作用
  • 止痛:痛みを抑える作用

といった効能があり、薬理作用として挙げられているのが、

  • 鎮痛作用
  • 鎮痙作用
  • 止血作用
  • 消炎作用
  • 収れん作用
  • 緩和作用

などがあります。

 

筋肉の痙攣を緩和させたり、血管の働きを整える作用が期待できるため、慢性の胃炎や神経痛といった症状にも用いられ、他にも女性特有の産前産後の不調や更年期のお悩み、冷え症、貧血といった症状を改善する目的で処方されることが多い漢方薬に含まれます。

 

痛みを抑えて血を補い、筋肉の緊張を和らげるのに役立ち、生理の不調にも用いられることが多いです。

 

シャクヤク(芍薬)のむくみへの作用

血管の働きを整える作用によって冷え症や、血を補う作用による貧血の改善といった働きがあり、血の巡りの滞りによるむくみに対して効果が期待できるとされています。

 

シャクヤク(芍薬)の副作用

体質的に関わらずに使いやすい生薬でもあり、様々ま痛みを止める、鎮めるのに用いられるのが特徴ですが、血圧の上昇、手足のしびれ、めまいといった症状が稀に表れるとされています。

 

シャクヤク(芍薬)に含まれる成分

シャクヤク(芍薬)の成分には

  • ペンゾイル基を含むモノテルペン配糖体(ペオニフロリン、アルビフロリン、ベンゾイルペオニフロリン)
  • タンニン

などが含まれています。

 

シャクヤク(芍薬)の味(性味)の特徴

生薬の性味・五気では

  • 寒性:体を冷まし、消炎や鎮静作用
  • 苦・酸味:熱をしずめ、心に作用する、体液や血を補う、収れんを持ち肝に作用する

以上に分類されます。
味は最初はわずかに甘いものの、その後に渋くて苦みがあるのが特徴です。

 

シャクヤク(芍薬)の原料

シャクヤク(芍薬)はボタン科のシャクヤクの根を乾燥させたものです。高さは約60cmくらいあり、初夏になると紅や白といった花を咲かせ、牡丹に似ているというのが特徴です。

 

中国東北部や北朝鮮、シベリアの東部にまで自生しているのが特徴で、アジア大陸の北東部が原産となっており、品種が多いのが特徴です。日本での薬用栽培については北海道、奈良、長野といった土地で栽培されていますが、その数は少ないとされています。

 

生薬の形状は円柱形で特徴的な匂いがあります。根の部分に含まれるペオニフロリンと呼ばれる成分には消炎や鎮痛、抗菌、止血、抗けいれんといった作用を持つのが特徴です。

 

また、花の色によっても違いがあり、赤色は血の巡りに働きかけ、熱を取り除くといった特徴があり、白色は肝機能の調子に働きかけるといった特徴があるとされています。

 

一般的には皮を取り、湯通ししたものを真芍と呼ばれており、他に赤芍と呼ばれる表面の皮を残して乾燥させたものを皮つき芍薬、野生種から調整された芍薬などがあります。

 

シャクヤク(芍薬)が使用されている主な漢方薬

などがありますが、シャクヤク(芍薬)は多くの漢方薬に配合されています。

 

シャクヤク(芍薬)を含む市販薬

シャクヤク(芍薬)を含む上述した漢方薬は市販薬でも販売されていて、名称が違う薬も販売されています。

 

芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)

急な筋肉のけいれんを伴う痛みや足のつり、腰痛といった症状に用いられる漢方薬です。体力に関わらずに使用できるので、こむらがえりや筋肉のけいれんにおすすめされています。他にも腹痛や腰痛の症状にも用いられることがあります。

 

芍薬(シャクヤク)の他に甘草(カンゾウ)を含みます。

 

コムレケア錠といったこむらがえりなどの症状用の市販薬も芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)処方です。

 

当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)

当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)は女性特有の症状に処方される漢方薬の一つです。
冷え症や貧血といった症状におすすめされており、むくみが気になる方にも用いられることがあります。

 

芍薬(シャクヤク)の他に当帰(トウキ)、川きゅう(センキュウ)、茯苓(ブクリョウ)、白朮(ビャクジュツ)または蒼朮(ソウジュツ)が含まれています。

 

シャクヤク(芍薬)を含む漢方薬の特徴

当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)に代表されるような女性特有のお悩みや冷え、貧血に効果を表す漢方薬や、筋肉の痙攣などへの作用を活かした漢方薬など実に幅広い使用方法があります。

 

他にも消炎作用や止血作用があるため、口内炎などにもおすすめされている漢方薬に含まれていることが多いです。

 

芍薬はとてもキレイな花を咲かせますが、根も私達の健康に役立つ生薬として役立ってくれる植物です。

 

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